コラム 2026年4月8日
「クラスで一番小さなうちの子、どうすればいいですか」| 食も睡眠も不十分な子どもの身長成長
崔長赫(チェ・ジャンヒョク)
院長
成長の止まった時間の中で、お母さんが数えるセンチメートル
「クラスで身長の順番が1番になりました。去年までは真ん中くらいだったのに、今年測ってみてびっくりしました。」
小学4年生のジュンソ(仮名)のお母さんが初めて私を訪ねてきたときの言葉です。
ジュンソは3つの塾に通う忙しい子でした。 夜9時に帰宅するとYouTubeを見て、夜11時を過ぎてやっと眠りにつきました。 朝は起きられず朝食を抜くことが多く、夜もお肉とパンを少しだけ食べるのに40分以上かかっていました。
「6ヶ月で1センチも伸びていません。小児科で骨年齢の検査をしたら正常だと言われました。正常なのになぜ伸びないんでしょう。」
ジュンソのお母さんの声には、不安とともに自分自身への自責の念がにじんでいました。 成長ホルモン注射を打つべきなのか、自分が何か間違っているのかという思いでした。 ジュンソも友達に背が低いと言われ、少しずつ自信を失っていました。
私はジュンソの身長だけを見ませんでした。 食事、睡眠、そして生活全体のリズムを一緒に見ていく必要があると考えました。
検査数値は正常なのに体が育たないなら、数字ではない別のところに答えがあるかもしれません。
**根の弱い木は上に伸びられません**
韓方医学では、子どもの成長を語るとき、二つのことを一緒に見ます。 **一つは비위(脾胃)、消化と吸収を担う機能であり、もう一つは신(腎)、骨の成長と発育を導く機能です。**
비위(脾胃)は「후천지본(後天之本)」と呼ばれます。 生まれた後、食べて消化して吸収する過程を通じて体のエネルギーを作り出す土台という意味です。 木に例えると、비위(脾胃)は根です。 根がしっかりしていてこそ土の中の水と栄養分を吸い上げられ、そうして初めて幹が上へと伸びます。 どんなに良い土に植えても、根が弱ければ木は育ちません。
**ジュンソのように偏食があって消化力が弱い子は、この根が十分に機能できない状態です。** 기혈생화(氣血生化)、食べ物から気と血を作り出す過程が弱まると、骨と筋肉に届けるエネルギーが不足します。
**そこに睡眠の問題が重なります。** 現代医学でも、成長ホルモンは深い眠りのときに最も多く分泌されると言われています。 特に夜10時から午前2時の間が重要です。 この時間帯を夜働く建築チームと考えると理解しやすいでしょう。 子どもが深く眠っている間に、体の中の建築チームが骨を積み上げ筋肉を修復します。 しかし夜11時を過ぎてやっと眠る子どもは、その建築チームの仕事時間を奪っていることになります。
韓方医学ではこの状態を심비양허(心脾兩虛)と呼びます。 **心が落ち着かずなかなか眠れない上に、消化機能も一緒に弱っている状態を指します。** **夜スマートフォンで興奮した子どもの頭は休めず、朝食欲のない胃腸は体力を補えません。** **消化と睡眠は別々の問題のように見えますが、実は一つの体の中で深く絡み合っています。**
では親として何をしてあげられるでしょうか
子どもの成長において最も重要な柱は三つです。 **食べること、寝ること、そして動くことです。**
**食べることは、量より吸収が大切です。** 無理にたくさん食べさせようとするより、消化しやすい温かい食事を規則正しく与える方がよいでしょう。 朝食を抜く習慣があるなら、温かいお粥一杯でも胃を温めるだけで비위(脾胃)の負担が軽くなります。 冷たい飲み物や小麦粉のおやつを控えることも、消化力を守る方法です。
**寝ることは、時間よりルーティンが先です。** 夜10時より前に就寝する習慣をつけ、寝る1時間前からスマートフォンと映像を片付けておくのがよいでしょう。 静かな環境で子どもの頭の中がゆっくりと落ち着いてはじめて、深い眠りに入ることができます。
**動くことは、成長板に適切な刺激を与えられる運動であれば何でも構いません。** 縄跳び、バスケットボール、ストレッチのように体を上下に柔らかく動かす活動が良いでしょう。 ただし過度な筋力トレーニングや無理な運動は成長板に負担をかけることがあるため、子どもの体力に合わせて調節してください。
もし子どもの成長速度が急に目に見えて遅くなったり、同学年との差が急激に広がったりした場合は、必ず専門の医療機関を受診して精密な評価を受けてください。
**お子さんの体は今も育とうとしています**
ジュンソは消化吸収力をまず高め、睡眠の質を一緒に改善する方向でケアしました。 4ヶ月後、ジュンソのお母さんは「最近自分からご飯をほしがるようになりました」とおっしゃいました。 何センチ伸びたかより、食欲と生活リズムが戻ってきたことの方が、意味のある変化でした。
子どもの成長は、数字を引き上げることではありません。 **食べて、寝て、動く、体全体のバランスを整える過程です。** **まるでオーケストラの合奏のように、消化と睡眠と運動という三つの楽器がそれぞれのテンポに合ってこそ、子どもの体はようやく力いっぱい育つことができます。**
お子さんの体が送る小さなサインに耳を傾けてあげてください。 食欲がないことも、眠れないことも、すべて体が助けを求めているサインです。 お子さんの体にはすでに、驚くべき成長の力が宿っています。 私の役割は、その力が正しく発揮できるよう体の環境を一緒に整えていく伴走者です。 私でなくても、お子さんの体全体を丁寧に診てくださる医療者に必ずお会いいただければと思います。
✍️ 東済堂韓医院 院長 崔章赫 監修