「喉の奥に粘着質のノリがずっと流れ込んでくるような感じがします」| 止まらない空咳で苦しむ30代講師の副鼻腔炎

「のどにねばねばしたのりのようなものが絶えず流れてきて、吐き出せも飲み込めもせず、講義の途中で何度も話が途切れてしまいます。」
30代の講師ジユンさん(仮名)が初めて診察室に来られた時、椅子に座るなり口にされた言葉でした。
話す間もジユンさんは何度も空咳でのどを整え、その裏には仕事への深い不安が潜んでいました。
ある日から始まったかすかな異物感は時間が経つにつれて悪化し、まるで粘土がのどにしっかりとくっついているような息苦しさへと変わっていったとのことです。
耳鼻咽喉科と内科を転々として様々な検査を受けたものの、内視鏡では軽い鼻炎以外に特に異常はないという言葉しか聞けませんでした。
検査結果が正常だという言葉が患者さんをいかに孤独で途方に暮れさせるか、診察室で私は何度も目の当たりにします。
原因のわからないもどかしさはストレスを生み、そのストレスがまたのどの緊張を高めて空咳をさらに増やすという悪循環へとつながりました。
私はジユンさんの症状を単に鼻とのどの局所的な問題としてだけは見ませんでした。
声で生計を立てている同世代の職業人として、声が枯れ空咳が講義の流れを遮ることで生業への脅威を感じる不安に深く共感せずにはいられませんでした。
では一体なぜ、外見上は異常のないのどにこれほど執拗な異物感が居座り続けるのでしょうか。
乾くほど粘りを増す体内の池、鼻淵と梅核気
西洋医学では後鼻漏症候群としてよく診断されるこの症状を、漢方医学では鼻に炎症が生じて鼻水が池のように溜まり流れる비연(鼻淵)と、のどに梅の種が引っかかったような息苦しさを感じる매핵기(梅核氣)の複合的な結果として捉えます。
ここで梅核気とは、のどに実際に物理的なしこりがあるわけではありません。ストレスと緊張で気が結び合って感じられる神経性の異物感です。
私たちの呼吸器は適切な水分を保持することで外部の埃を濾過し、粘液をなめらかに排出できます。しかし持続的なストレスと過労で呼吸器を潤していた水分が乾いてしまう津液枯渇の状態になると、状況は変わります。かつて透明で澄んでいた分泌物が水分を失い、まるで煮詰めた水飴のように粘り気のある담음(痰飮)へと固まり、体内の循環を妨げます。
**담음(痰飮)**とは体内の水分代謝がうまくいかないときに生じる異常な体液の滓のことです。水が少ない下水管に汚物がへばりついて、どれだけ水を流しても流れ落ちないのと同じです。
粘液が粘り気を帯びると粘膜の自律神経系はより過敏になり、体は異物感を取り除こうとする防御反応で絶え間なく空咳を起こします。空咳をすればするほど粘膜は摩擦で傷つき乾燥し、これがまた粘液を粘っこくさせて悪循環の輪はより固くなります。
私の呼吸器を乾かしている日常の静かな破壊者たち
この答えのない空咳の連鎖から抜け出すために、日常で何を変えるべきでしょうか。
講師という職業柄、絶え間なく話しながら咽喉部の水分を消耗するのは避けがたいことです。また疲れに打ち勝つために習慣的に飲むカフェイン飲料は利尿作用で粘膜をさらに乾かしてしまいます。
呼吸器の湿度を取り戻すためには、冷たい氷水やコーヒーの代わりに体温に近いぬるめの水をこまめにのどに含ませることが大切です。一度にたくさん飲むよりも、口の中にしばらく含んでから少しずつ飲み込む方が粘膜に水分を補給するのに遥かに効果的です。就寝前に加湿器で部屋の湿度を整えておくことも欠かせません。
ただし注意すべき点があります。頻繁な空咳の際に血が混じった痰が出たり、声が突然変わって長期間戻らない場合は、単純な乾燥や粘膜炎症ではなく別の疾患のシグナルである可能性がありますので、速やかに精密検査を受けてください。
乾いた大地に恵みの雨をもたらす回復の旅
真の治療とは痰を溶かしたり咳を一時的に抑えることを超えた意味を持ちます。全身の水分代謝を正し、鼻と咽喉部の粘膜が自ら潤いを保てる力を育てることです。
ジユンさんのように表面に出た症状が同じでも、その中に隠された体質的な弱点と人生の軌跡は人それぞれです。患者固有のペースに合わせた細やかで温かい視線が治療の出発点となる理由です。
原因のわからない不快感が続くなら、まず体が送る信号に耳を傾けてみてください。私たちの体は自ら均衡を見つけ回復する素晴らしい力を持っています。私の役割は詰まった道を開き、その回復の鍵を一緒に探すことです。
どれほど答えがなく治らなそうでも、あなたは一人ではありません。数値的な検査結果の向こう側で、毎日耐え続けている苦しみの重さを一緒に見つめてくれる医療スタッフに出会い、健康な日常をぜひ取り戻されることを願います。
東済堂韓医院 院長 崔長赫 監修