「頭をきつく締め付けるバンドをしているような感じがします」| 30代会社員の慢性ストレス性頭痛
「頭にぴったりとはまった帽子をかぶっているように重くて、毎朝帯を巻いたように締め付けられて、どうしても仕事に集中できないんです。」
「痛み止めを飲んでもその場しのぎで、胃が痛くなるだけです。」
これは頻繁な残業と業務プレッシャーに疲弊した30代後半の会社員、ジフン様(仮名)が初めて私を訪ねてこられたときに語ってくださった言葉です。
毎日モニターと格闘しながら緊張の連続で過ごしていたジフン様は、ある日から首の後ろが張ってきて、頭のてっぺんまで引っ張られるような激しい痛みを感じ始めました。
最初は内科や神経科を受診して脳MRI検査まで受けましたが、脳には何も異常はないと言われました。
痛みが続くと業務ストレスはさらに増し、ストレスが増せばまた頭痛が悪化するという深い悪循環に陥っていました。
家族から仮病と思われるかもと気になってしまうというジフン様の言葉に、私は深く胸が痛くなりました。
正直に申し上げると、検査で正常と言われることは安堵感がある一方で、患者の立場からすると最も途方に暮れる宣告でもあります。
検査上は完璧に正常なのに毎日感じる痛みはリアルで、ジフン様が味わった無力感と挫折感はどれほどのものだったかと思います。
私はジフン様の症状を、単純に頭の中の構造的な問題や一時的な疲労としてだけは見ませんでした。
このような話を聞くたびに、目に見えないストレスの重さが生活をどれほど圧迫しているかを深く痛感します。
では、脳には何も異常がないのに、なぜこれほど頭が重く痛いのでしょうか。
沸き立つ圧力鍋、上へと噴き出す熱気
韓方医学では、このような慢性ストレス性の頭痛を、抑圧された感情と過労によって熱が頭部へと上昇する肝陽上亢(かんようじょうこう)の過程として解釈します。
この状態は、極度のストレスによって肝の気が滞り、そこに凝り固まったエネルギーが不必要な熱へと変化して上に噴き上がる現象を指します。
これは火の上に乗った沸き立つ圧力鍋のようなものです。
外に逃げ場を失ったストレスが熱い蒸気となって頭部へと勢いよく噴き上がり、脳血管と筋肉に過度な圧力をかけるのです。
西洋医学的にも、これは自律神経系の中で交感神経が過剰に亢進して首と肩の筋肉が持続的に緊張し、結果として脳への血流の不均衡を引き起こす緊張型頭痛の現象と合致しています。
疲労と緊張が長期間蓄積されると、体は血液と体液の循環速度を遅らせ、これにより体内に異常な体液の滓である痰飲(たんいん)が蓄積されます。
この粘り気のある滓が首や頭部周辺の循環を妨げると、最終的に頭や首がこわばって痛む頭項強痛(とうこうきょうつう)を引き起こします。
この状況は排水溝が詰まって逆流するシンクのようなものです。
粘り気のある痰飲によって体液循環が一度止まると体全体の流れが完全に詰まり、特定の部位に閉じ込められた圧力が強い痛みとして現れるのです。
熱が上昇する現象と循環が詰まる現象は互いに悪影響を及ぼし合い、症状をますます固定化させます。
私の頭を重くする生活の滓とは何か
では、この答えの出ない重い痛みの悪循環から抜け出す道はないのでしょうか。
毎回痛み止めだけに頼って無理やり痛みを覆い隠すよりも、日常の中で体の循環を妨げている習慣を丁寧に振り返る必要があります。
慢性的な睡眠不足、疲れを乗り越えようと飲む過剰なカフェイン、思い切り前かがみでモニターを見つめる緊張した姿勢——これらすべてが体の流れを妨げる原因になります。
絶えず緊張しながら休みなく回り続けてとうとうきしみ出す現代人の日常は、まるでぜんまいが巻きすぎた時計のようなものです。
ぎゅっと巻きすぎたぜんまいは少しずつほぐしてこそ、時計は壊れることなく役割を果たし続けられます。
一日たった10分でも、完全に目を閉じて腹式呼吸を行い交感神経の緊張を下げる時間が絶対に必要です。
固まった首の後ろと肩を温かいタオルで優しく温めてほぐす過程も、素晴らしい休息になります。
刺激的な食べ物とカフェインを控え、清潔な水をよく飲んで、体内に蓄積した重い滓が穏やかに流れ出るよう助けるとよいでしょう。
ただし、もし頭痛とともにひどい嘔吐や視力低下、身体の麻痺症状が突然現れた場合、これは単純な疲労ではなく深刻な脳血管疾患の信号かもしれませんので、すぐに医療機関を受診して精密検査を受けてください。
緊張をほぐし、体のバランスを取り戻す旅
真の治療とは単に症状を抑え込むことではなく、上昇する熱を鎮め循環を妨げる滓を取り除く、統合的な体の環境改善の過程です。
丁寧に診て調合したオーダーメイドの漢方薬と鍼治療は、体の抑圧された緊張を優しくほぐし本来の回復力を目覚めさせ、重かった日常に再び清らかな気力を満たしてくれる素晴らしい調整役となります。
体が発する頭痛という重いシグナルに静かに耳を傾け、自分自身の生活のペースを点検することが、癒しの最初の一歩です。
自ら少しずつ緊張をほぐして体のゆとりを見つけていけば、あなたの体は驚くべき回復力を発揮して、再び清らかで軽い日常を取り戻すでしょう。
あなたは決してひとりではありません。
ジフン様もいまは、重い帽子を脱ぎ捨てたように、ずいぶん楽そうな顔で診察室の扉を出ていかれます。
私の役割はその詰まった流れを開き、心身のバランスを取り戻す鍵を一緒に探してくれる助力者です。
私でなくてもかまいません。皆さんの目に見えない苦しみまで細やかに気にかけ、乱れた体の時計を一緒に直してくれる心から共感する医療者に出会い、圧し潰された生活の重さを完全に取り除かれることを願っています。
東済堂韓医院 院長 崔長赫 監修