
Q 胸が締めつけられるのが心の問題だというなら、鍼を受けることに何の役に立つのでしょうか。正直なところ半信半疑です。
A 締めつけは心だけの問題ではなく、実際に胸・首・背中の筋肉が固まっている体の状態でもあります。鍼治療はその固まった部位の緊張を直接下げ、過剰に高ぶった自律神経の反応を落ち着かせるために用います。ただし鍼だけで終わらせず、呼吸訓練と生活の調整を併せて行うことが前提です。
詳細回答
「心の問題」という言葉は誤解を招きやすいものです。実際にこの症状を抱える方の体に触れると、胸鎖乳突筋、前胸部、背中の上部が目に見えて固まり、押すと痛みがあることが多くあります。感覚は実在し、その実在する緊張が締めつけとして感じられているのです。
鍼治療はこの固まった部位の筋緊張を下げ、繰り返す刺激を通じて体が過剰に上げてある警報の水準を下げることを目的とします。治療直後に「息が下まで入る」と表現される方が多いのもこのためです。
ただし正直に申し上げると、鍼治療だけで予期不安と呼吸の習慣まで変わるわけではありません。ですから治療の効果は体の緊張を下げて訓練が可能な状態をつくることとみるのが正確で、その上に呼吸の練習と生活リズムの調整が重なってこそ再発が減ります。
漢方クリニックの観点
東濟堂では最初の2~3回で反応があるかを基準に方向を立て直します。まったく反応がなければその方法に固執せず、消化や睡眠など別の軸を先に扱うか、必要に応じて他科との連携をおすすめします。効果を断定するより、短い期間で確認して調整する方法で進めます。
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