
Q 救急外来で心臓の検査を一通り受けて異常なしと言われましたが、本当に心臓の問題ではないのでしょうか。見落としではないかと不安が続きます。
A 一度の正常な検査ですべての心疾患が除外されるわけではありませんが、安静時に症状が繰り返し検査が正常であれば心臓が原因の可能性は大きく下がります。ただし運動時にだけ締めつけられる、症状の性質が変わったという場合は再評価が必要です。不安そのものが締めつけを維持させる要因である点も併せて考えます。
詳細回答
救急外来で心電図と心筋酵素の検査が正常であったなら、急性心筋梗塞のような緊急事態は除外されたとみます。ただし労作性狭心症のように安静時は正常で動いたときにだけ現れる型は別の検査が必要な場合があるため、次に該当する場合は循環器での再評価をおすすめします。
- 歩く、階段を上るときに再現性をもって締めつけられ、休むと数分以内に和らぐ
- 高血圧・糖尿病・脂質異常症・喫煙・家族歴など危険因子が複数ある
- 症状の強さや性質が最近はっきり変わった
逆に、じっとしているときや特定の状況(会議、地下鉄、寝床)でだけ繰り返し数時間続くのであれば、自律神経の説明のほうがよく当てはまります。また「見落としではないか」という確認欲求から検査を繰り返すこと自体が不安を大きくし、症状を長引かせることもあります。
漢方クリニックの観点
診療でまず行うのは安心させることではなく区別してさしあげることです。どんな状況でどのように締めつけられるかを記録に残し、心臓型と緊張型のパターンを目で見て確認できるようにすると、漠然とした不安が減るとともに症状自体も落ち着くことが多くあります。その上で鍼治療と体質に合わせた漢方薬により、過剰に高ぶった体の反応を下げていきます。
